生活保護の金額はいくらくらいなのか、これから受給しようとしていると特に気になる部分でしょう。

生活保護でもらえる金額は当然ケースバイケースとなっています。

しかし、大体の目安はあるので、ここではその目安を紹介していきましょう。

生活保護の金額・3つの目安

生活保護の金額の目安で、特に重要になるのは下の3点です。

  • 単身…約13万円
  • 夫婦と子供1人…約22万円
  • 障害を持っている人…1~3万円プラス

以下、これらの目安について詳しく解説していきましょう。

単身…約13万円

まず、生活保護の受給で特に多いパターンの「単身」です。

住んでいる地域や年齢などにもよりますが、大体13万円と思ってください。

たとえば収入がまったくない60代の高齢者単身世帯で、12万5000円という例があります。

東京の中心部などもっと家賃が高い場所に住むと、13万円を超えることもあるでしょう。

ただ、どれだけ高くても単身世帯で生活保護の金額が14万円台に達することは少ないものです。

夫婦と子供1人…約22万円

夫婦と子ども一人の場合は、約22万円が目安となります。

22万円というと安月給の正社員よりは高いので、不公平に感じるかもしれません。

しかし、現実には夫婦と子供一人が暮らしていくには、この程度の金額が必要といえます。

もし、現時点で働いていて上の金額に収入が到達していない場合は、不足分の生活保護を受けることも可能です。

家族や親類が援助してくれない、自宅などの資産をもっていないということが、そのときの条件になります。

たとえば賃貸住宅に住んでいるのであれば、それは資産ではないので没収されることはありません。

自動車については仕事で必要ということでなければ没収されます。

つまり没収されるような財産があると申告すると逆に不利になりますが、財産がないなら、月収が少ない家族が生活保護を申請することはできるのです。

22万円全額でなくても、1万円~数万円だけの不足分をもらうというやり方もあるわけですね。

障害がある…上記に1~3万円プラス

障害を持っている方の場合、通常の生活保護の金額に加えて、大体1万円~3万円程度が支給されます。

正確には「身体、知的障害1、2級・障害年金1級相当の方」という条件で、約2万1000円~2万6,000円程度です。

そして、「身体、知的障害3級・障害年金2級相当の方」という条件であれば、約1万5000円~一万7000円程度となります。

この時注意すべき点は、障害者年金の扱いです。

障害者年金をもらっている場合は、それが収入という扱いになるので、生活保護から差し引かれます。

ただ、この点については私が思うに、特に心配する必要はないでしょう。

というのは、障害者年金をもらっている時点で、本当に他の収入がないのであれば、生活保護を受給できることは確定しているからです。

障害者年金の分、生活保護から差し引きがあったとしても、最低生活費として必要な金額は必ずもらえます。

障害があるということは、一般的な仕事をする上では不利になることがありますが、福祉を受ける際には明確な資格を持っている分、逆に有利になるということです。

生活保護で年収1000万円もらっている人がいる?

生活保護でもらえる金額について調べていると、こんなニュースを見ることがあるでしょう。

「生活保護で年収1000万円以上の金額をもらっている人がいる」

そんなバカなと思うかもしれませんが、これは「医療費」のことです。

つまり、通常の生活費については他の生活保護受給者と同様に、単身なら月13万円程度しかもらっていません。

しかし、生活保護を受けていると医療費も国が負担してくれるのです。

この医療費が、年間1200万円程度に達している人が中にはいるということですね。

具体的には、重度の肝臓病や糖尿病、あるいは人工透析などを受けている人が該当します。

たとえば人工透析がどんな治療かというと、「全身の血液を一度抜き出して、装置で正常化する」というものです。

通常は腎臓が行う作業ですが、腎不全でそれができない場合に、こうして機械によって行います。

この内容を聞いただけで「相当な治療費がかさむ」というのがわかるでしょう。

また、このレベルの重症患者になると、病院へのタクシー代も無料となります。

タクシー券というのが配布されて、それで病院に行くことができるのです。

その他、治療費だけでなく検査の費用や薬代なども合わせると、年間の医療費が1200万円程度になることが多いというわけですね。

この時点で「治療費が1200万円なら、年収1000万円以上では?」と思うかもしれません。

実は、これらの治療は一般人でも7割は国が負担してくれるのです。

健康保険証があればという条件ですが、あれば自己負担は3割でいいわけですね。

つまり、年間1200万円の医療費であれば、自分で払う分は400万円ということです。

そして、生活保護を受けている人は、3人家族なら月22万円前後もらえます。

これは年収に換算すると大体300万円です。

上の医療費の400万円と合わせて700万円になります。

これは「年収700万円」でなく「手取り700万円」です。

サラリーマンの手取り700万円というのは、大体「年収1000万円」なのです。

これが「生活保護で年収1000万円以上受給している人がいる」といわれる理由となります。

まとめると「医療費を年間1200万円程度使う人」が、それに該当するわけです。

また、単身世帯だったらもう少し金額が下がり「年収900万円もらっているような計算」程度になります。

このような限定された条件ではあるものの、このような人が実際にいるのは事実です。

こうした話を聞くと、中には税金の使い方に関して疑問を持つ人も出てくるかもしれません。

人の命は大事ですが、その人が病気になった原因についてもある程度調べた方が良いのではないかと思います。

誰も同情しないような自堕落な生活をして病気になった人に対して、何で年間1200万円も税金を払うのか、というのは誰でも疑問に思うでしょう。

その1200万円を普通の人のために使った方が、国民全体の健康増進につながるのではないかと私は思います。

このように疑問点は多々ありますが、日本に住んで日本のインフラを活用して生きている以上は、税金をどう使われても文句はいえません。

日本の税金の使い方と関わりたくなければ、日本を脱出するのが一番ですね。

月29万円をもらい批判された女性の例

上に書いた「重度の病気で年収1000万円に匹敵」というのは特殊な例です。

しかし、もう少し多めに見られる事例で「月30万円近くの生活保護費用をもらっている」人はいます。

有名なのは、朝日新聞が2013年に報道した月29万円を受給する女性の例です。

この女性は2人の子供がいるシングルマザーです。

母子家庭は普通の家庭よりも生活保護でもらえる金額が多くなることもあり、女性は毎月29万円の支給を受けていました。

そして、朝日新聞の「貧困となりあわせ」という特集に登場したのですが、その時に女性が語ったお金の利用用途に批判が殺到したのです。

具体的にな下のような部分が批判されました。

  • 子供の習い事&娯楽費…4万円
  • 被服費…2万円
  • 交際費…1万1000円
  • 携帯電話代…2万6000円
  • 固定電話代…2000円
  • おやつ代…7000円
  • 貯金…1万5000円

まず多くの人が問題だと思うのは「習い事と娯楽費」でしょう。

習い事は長女の体操と、長男の野球です。

月謝・ユニフォーム・道具・遠征交通などの費用に消えているということでした。

朝日新聞の報道では習い事がいくらで娯楽費がいくらなのかはわかりません。

しかし、体操も野球もわざわざお金を払って習う必要はないでしょう。

子どもが体力をつけるというだけなら、普通に友達と遊びで野球やサッカーをしてもいいはずです。

被服費2万円というのも高いといえます。

3人家族ということで、1人7000円となりますが、それでも毎月使う必要はないでしょう。

年間で計算すると24万円を被服費に使っているということです。

月の手取り金額が24万円だったら、月収にすると大体32万円程度となります。

つまり、年収にして380万円前後という「平均年収に近い家庭」が、1カ月分の給与をすべて服代に使うようなものです。

あり得ない金銭感覚ですが、女性が取材に答えて朝日新聞が報道した以上、これはデマではありません。

その他、交際費の1万1000円というのも、生活保護を受給する家庭としては使いすぎでしょう。

どうしても避けられない交際費だったとしても、3000円~5000円で十分なはずです。

携帯電話代の2万6000円は「子供の携帯の解約による違約金がかかった」と話しています。

しかし、そもそも何で子供に携帯を持たせていたのかという点を、誰もが疑問に思うでしょう。

また、残りの分は「自分が仕事を探すのに必要だった」といいますが、固定電話も別途契約しています。

おやつ代の7000円も確実に削れるものですし、貯金の1万5000円も「なしでやっていける」ということでしょう。

こうして見ていくと、少なくともこの女性のケースでは合計7万円程度カットしていいはずです。

そうすると「月22万円」になりますが、大人1人子供2人なら十分生活できる金額でしょう。

この女性は特に問題のある例ですが、生活保護の金額については今後見直していく必要があると実感します。